「風と共に去りぬ」でヴィヴィアン・リーが演じるスカーレット・オハラが、割と絶望的に終わったのが残念で……
今度は可愛いまま終わるヴィヴィアン・リーが観たいなということで、「哀愁」と観てみた。
第二次大戦中のイギリスが舞台。空襲中に出会った踊り子のマイラ(ヴィヴィアン・リー)と陸軍大尉のロイ(ロバート・テイラー)。一目ぼれしたロイはその日のうちにデートに誘いだし、次の日には求婚(叔父に「前から知ってたのか?」と訊かれて「結婚するには十分な時間」と答えたのが秀逸だった)。ただし法律の関係(?)で15時以降は結婚式が出来ないと言われて(多分これが全ての歯車の最初)、ではまた明日―――のはずだったのに、フランス出征が早まって、ロイとはいったんお別れ。
その後、義母に会う直前に新聞でロイの死亡(誤報)を知り、マイラは絶望と貧困から娼婦に身を堕としていく……
……また、悲しい役じゃないか。
月日は経って、駅で客引きしている最中に帰ってきたロイと再会。再び結婚の約束を果たし、悪印象を与えた義母とも仲直り、これでやっと幸せが手に入る―――かと思いきや、良心の呵責に耐えきれず、彼の家から逃亡、そして最後はウォータールー橋で車列に突っ込んで自殺……
……スカーレット・オハラより悲しいじゃないか。
他のレビュアーの方の意見を拝借すると、この映画の悲しさや絶望感がどこから来るかというと、周りがすべからくマイラに優しいこと。内心では嫉妬していただろう親友のキティも最後まで献身的だったし、ロイの一族も、ともすれば階級差別をするであろうところをそれを乗り越えてマイラに優しく接してくる。
そして、そのたくさんの優しさの中で、自分の罪深さに耐えきれなくなる……あ~、悲しい……
追伸:「蛍の光」がワルツであることをこの映画で知った。ただ、刷り込みとは邪魔なもので、この映画のメインテーマが流れる度に「閉店ガラガラ~」みたいな雰囲気が頭をよぎってしまった。