
友人から紹介されて行ってきたこちらの展覧会。展覧会というか、一つの「体験」だった。
何枚あったか数えてないけど、360度張り巡らされたモニター。その全て(そして床にも)に様々な印象派の絵、映像、メッセージが、クラシック音楽にのせて展開されていくというもの。まるで印象派の絵の中に身体ごと取り込まれてしまったような没入感が、僕には新鮮だった。(当方チームラボとかにも行ったことないもので…)
ただ、そんな中で終始気になっていたのが、
「この見方で良いのか?」
という疑問。
会場の基本構造は大きな部屋とその真ん中に柱(これにも4面の巨大モニターがついている)。壁の大きさに合わせて大小様々な画面が設置されているわけですが、一番奥の一番大きな壁が巨大モニターになっていて、自然メインモニター感が出ていて。
で、自然その前に大勢の人が座って(絨毯みたいになっていて座るのは自由)、そこに映し出される映像を観ている。僕も最初はそこに立っていたのだけど、途中で「これじゃちょっと音響の良いミニシアターじゃない?」と思って、柱を含めた全体が見渡せる場所に立ち位置を変えてみた。ようやく本来の展示物としての姿になった(と思う)。
ただ、そちらにいた人たちも、座ってこそいないけど自分の位置は守らなきゃいけないかのように動かない。
子供たちが綺麗な色彩と音楽に高ぶって、会場の中心で小躍りを始めてしまう。すかさず「ダメでしょ!」と手を引く母親。
ここでも僕は、
「ダメなのかな?」
と疑問に思う。
この展示の目玉の一つが「没入感」であるなら、あの子たちこそが一番「没入」していて、正しい鑑賞をしていたんじゃないかと。

「楽しみ方は自由」なら、「座って一画面を見続ける」のも「子供がはしゃぐのはこの展示に対する正しくない鑑賞法と考える」のも自由だから、他人がとやかく言うことは出来ないけど。僕の感覚だと、身体を回転させて360度楽しむのはもちろん、会場内を歩き回ってすら良いんじゃないかと思ったが、どうだろう。
今後、こういうインタラクティブな展示会はさらに増えてくるだろう。2024年現在、みんなは楽しみ方を決めあぐねているようだった。
まぁ、色々と考えさせられるところはあったけど、個人的には新体験だし映像と音楽は綺麗だったしで、十分楽しめました。