
久しぶりの北アルプス、七倉岳は素晴らしい山だった。北アルプスの南北中間、東に面しているこの山頂からは、山脈のほぼ全ての山が望めた。こんなピークはなかなか無いのでは。

昼前に着いたあとは、ひたすら七倉岳山頂に座って本を読んでいた。読んで、少し飽きたら目の前のパノラマをぼーっと眺めて、それに飽きたらまた読んで……刻々と移り変わる景色と時間を贅沢に味わっていた。

まぁ、こんな風にだらだらと過ごしていて思ったこと。
俗に言う登山の動機、
山が呼んでいる
という言葉。そうではなくて、
山にいる知らない自分が呼んでいる
ということではないかと。
知らない山頂から、知らない景色を見て、知らない感情になっている自分が、眺めている各山頂に立っていることを想像した。
登山とは、その自分に会い、その気持ちを確かめに行くことなんじゃないかと。
今日、七倉岳に立っていた自分は、絶品の景色にニヤニヤしていた。
少し気持ち悪かったけど、嬉しそうで何より。