日々是暇

空白

レイトショー復活記念引き続き、今日も実家近くのシネコンでこの作品を観てきた。

スーパー「アオヤギ」で、万引きした(冒頭部分ではまだ物色してるだけみたいに見えたけど)女子学生を、青柳店長は逃がしてしまう。それを追いかけている途中、花音は、最初は乗用車に、続けて大型トラックに轢かれてしまう。

怒り狂う花音の父親添田は店長に学校にと原因を求めて当たり散らす。ただ、彼も昔気質の漁師で、頑固でぶっきらぼうで、普段から娘のことをみていたわけではなかった。その怒りは様々なところで不協和音を連鎖させていく……

無表情で感情の読みづらい青柳、承認欲求と正義感の強いパートさん、出来ない子にきつめに当たってしまう先生、 純粋で罪悪感に苛まれる運転手……辛いのは、作中に飛びぬけて異常な人がいないこと。添田が抜けて怒りっぽくて自己中心的だけど、フィクションレベルではない。誰もかれも、「そういうところあるよね」と言われるくらいの個性の人たち。その個性が、色んなタイミングで不協和音を起こし、悲惨な事故に発展し、それぞれ傷ついていく……途中までは、そんな救われないお話だった。

後半からはあることをきっかけに、添田は少しずつ娘を、それを通して自分を、周りを見るようになる。犠牲まで出た後では遅すぎかもしれないけど、全員がボロボロになっていく中では、唯一の光に見えた。

最後の添田の「疲れたなぁ」がすごく染みた。人間として生きていく以上、人間関係からの疲れからは逃げられない。みんな疲れの中で、頑張って生きている。

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