日々是暇

煌夜祭

友人に勧められて読んだ本。ミステリーの話で盛り上がった後におすすめされたからそっち系を想像して読み始めたら、ファンタジーだった__

「十八諸島輪界」という架空の世界。その一つの島で始まる、語り部たちによる煌夜祭。何かがあったのだろう、今年は2人だけしか集まらず、その2人が交互に、物語を一つ一つ披露していく。

いつの時代か、どこかの島であった物語が紡がれていくわけですが、これが徐々に一つの大きな一本の糸に繋がっていく様にはゾクゾクとした。なるほど、ミステリではなくても、伏線という観点ではそれに通じる。

不死の体をもつ魔物と人間の物語。短編集のような体裁だけど、どれもに切なさが混じっていて、読み応えがある。

最終章(煌夜祭の話としては)の「すべてのことには意味はある」は、異世界の話ながらも、人間の歴史のあり方を端的に語られているようで、今いる場所がズームアウトしていくような感覚になったし、コロナ禍の今、改めてこれを考えることの意義は大きかった。

読後間もないので、「遍歴」の読解に辿り着けていない……けど、まぁ、あれはそれぞれの記憶からの語りかけというだけで、そのエッセンスだけを感情で受け止めればそれで良いかなと思う。

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