日々是暇

羊飼いと風船

予告を観たときからなんとなく気になっていた映画、「羊飼いと風船」。

チベットの羊飼いのタルギェ一家を中心とした物語。おじいさんが亡くなり、その生まれ変わりがもうすぐ世界に生まれるという予言の後、妻(ドルカル)の妊娠が発覚する。
周りは喜ぶものの、妻はもう3人の子供で精いっぱい。これ以上の負担は厳しいと、中絶を希望するが……

物語に大きな起伏があるわけじゃないけど、根底に流れ続ける生と死と生まれ変わり、伝統と現実の葛藤が、1ヶ月前に読んでいた「ラマレラ」に少し似ているところもあって、ジワジワと考えさせられる映画だった。

全員が各々の価値観でぶつかり合うものの、全員が家族の幸せを願っているところが切なかったりもする。

最後にお父さんが買ってきた二つの風船のうち、一つの風船が割れて一つの風船が空に上がり、それを登場人物全員が見上げるシーンは示唆的だった。割れたのは何だったか、飛んで行ったのは何だったのか。(都度後ろで相槌をうつおじさんには辟易したけど……)

合間合間に挿入される詩的なシーンも美しい。出会えてよかった映画。

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